転職活動においてはまず自分を知ってもらうことが重要ですが、そのための最初の難関が履歴書、職務経歴書等の書類審査です。ここではまず履歴書について、障がいに関する記述を含めて書き方のポイントをお伝えします。

・「学歴」「職歴」は必須項目

 採用担当者は「学歴」「職歴」という項目がない履歴書を好きではありません。
「学歴」「職歴」という項目は、学生と社会人、新卒と中途を見分けるのに大変重要なため必ず記入しましょう。

・休職期間は履歴書に書かなきゃだめか?

 空白期間があれば、必ず何をしていたか履歴書に明記することが必要です。例えば、
平成25年 4月~平成26年10月
平成26年12月~平成28年 9月
ここでいうと平成26年11月は何をしていたか?、採用担当者は疑問と不安を感じます。
休職期間であれば「休職中」などと必ず履歴書に書きましょう。

・学歴・職歴の記入ミスはれっきとした詐称、正確に記載しよう

 面接で合格・内定すると、入社書類として雇用保険証などを提出します。
その際、記載された前職の雇用期間(つまり保険加入期間)が履歴書と異なることが判明、聞いてみると「履歴書の記入ミス」という場合はれっきとした詐称になります。(大企業などの場合、その時点で内定取消のケースも)
初転職なら間違うことも少ないかもしれませんが、2回目以降の場合は、記入の際に必ずチェックしましょう。
不明であれば、雇用保険加入期間をハローワークで調べることができます。

・「趣味・特技欄」は、あなたの人間性を最大限にアピールするため具体的に書こう

 外国人に「趣味は何?」と聞くと、「これもあれも」と即答され感心することがあります。
しかし、われわれ日本人は趣味は?特技は?と聞かれて困ることが多いのですが、採用面接では自分の印象をしっかり残さないといけません。
学歴・職歴・資格で自信がなくても「趣味・特技欄」で挽回できるかもしれないのです。
趣味が多くの求職者が書いている一般的な内容では中々興味が湧いてきません。
しかし、例えば「読書(推理小説)」、「スポーツ(バスケット)」と具体的に書くことで、
「どんな作家が好き?」、「どこのチームのファンですか?」
と話が広がっていくものです。
採用担当者は会話によって、その人の「コミュニケーションスキル」や「考え方」を知りたいと思っています。
ただ彼らも普通の人間ですから、「つまらない面接」より「盛り上がる面接」のほうが印象が良いのは仕方が無いことです。
履歴書は「自らを正当に評価してもらい、さらに売り込む」ためにより具体的に書いてアピールしましょう。

・志望動機って難しい?

 入社もしていないのに会社の詳しい内容は分かりません。その状態で志望動機を書くのは中々難しいことです。
下手に相手に合わせるよりは、自分のスキルを棚卸し、そのスキルによって「何ができるか」「何をしたいか」を考えたうえで、「現状は~なスキルを持っており、~なことを目指しています」「だから御社で~することで貢献できるとかんがえています」というようにできるだけ具体的な内容を前向きな表現でまとめたほうが効果的です。

・本人希望欄(その他欄)ってどのように書けばいいの?

 障がい者の方の転職(就職)の場合、まさにここがポイントです。
採用担当者は「障がい者だからダメ」ということではなく、「どんな障がいを持っていて、どんな仕事ができるか」ということを詳細に知りたいと考えています。
できる仕事については職務経歴書に記載するとして、障がいの内容についてはここに明記する必要があります。
ただ、学術的な障がいの説明をしてもあまり意味がありません。
障がい名は書くにしても、日常生活でどんな支障があるか、通勤やオフィス等においてどんな配慮が必要か、等を分かりやすく書きましょう。障害者手帳を所持している場合は、等級も含めて明記しましょう。
また障がい以外の希望についても何も書かないと、「何の要望もない人」→「待遇には無関心?」→「意欲が低い?」
と判断されることが多いです。
何もなければ「御社規程を遵守します」と書いておきましょう。(「規定」ではなく「規程」です、ご注意!)
また、処遇については面接時に話した方がベターです。
また、「必ず土日祝日は休みたい」「月給100万円以上」(実力不相応の場合)など、非常識な要望は当然のことながらご法度です!